Mr.Children

Dance Dance Dance / Mr.Children の解説

Atomic heartというアルバムの第一曲ですね。それまでのミスチルにはなかった路線の曲で、ロック色が強いですね。

この曲は、作曲が小林武史氏との合作です。Aメロ、Bメロ、サビという普通の構成ですが、AメロとBメロは基本的にワンコードです。同じアルバムに入っている「雨のち晴れ」という曲もおなじパターンですね。

「Dance Dance Dance」のコード進行は、原曲key E♭だと(ノンダイアトニックコードは赤字で表示)

Aメロ Cmのみ

Bメロ B♭mのみ

サビ

E♭, F/E♭, A♭/E♭, B♭/E♭

E♭, F/E♭, A♭/E♭, B♭/E♭

E♭, F, A♭, B♭

E♭, F, A♭, B♭, C

3回目のサビからE♭から2度転調してFになります。

ですが、最後のギターリフは最初の調に戻って終わります。

C調にすると、(ノンダイアトニックコードは赤字で表示)

AメロはAmのみ

BメロはGmのみ

サビは

C, D/C, F/C, G/C

C, D/C, F/C, G/C

C, D, F, G

C, D, F, G, A

サビのコード進行は一般的なものです。

AメロとBメロがワンコードであるのは、結構変わっていると思います。

Aメロのメロディーラインは変わった音階を使っているように思います。小林武史との作曲なのでどのフレーズを桜井さんが作曲したかはわかりませんが、ワンコードでこれだけのメロディが作れるのはすごい才能だと思います。しっかり覚えていないですが、以前小林武史がインタビューで、桜井さんのメロディーを作る脚力がすごいみたいな事を言っていました。まさにこのAメロはすごいと思います。

Aメロのコードは、メジャーかマイナーかはっきりしません。ギターリフはメジャーですが、ベースはマイナーっぽいです。ボーカルのメロディラインは、最初の方はミの音が使われていますが、後半ミ♭の音が使われており、メジャーかマイナーが曖昧です。

 

BメロはGmなので(Fに)転調しているとも考えられます。この辺りの難しい感じは小林武史氏の影響かなと推測しています。

サビは基本的に C,D,F,Gの繰り返しですが、Dが雰囲気を出していると思います。

 

歌詞の内容はAメロ、Bメロでは夢があるようで過酷な現実、表面的には綺麗に見えるが内面は汚れている現実を描写しております。サビではそんな現実世界を受け入れて楽しく踊るように生きていこうとするような意気込みが感じられます。

 

Bメロで、飽和しそうな程のインフォメーションという歌詞がありますが、このアルバムがリリースされたのは94年で、WINDOWS95が出る前です。携帯電話もあまりまだ普及していない時代です。今は誰もがスマートフォンを持っている時代です。1994年と2022年を比べると、キロバイトとテラバイトくらい違う時代です。但し、昔はインフォメーションは大きな組織しか発信できなかったので、発信団体の都合の良いような情報を、都合の良いように発信されていました。今は個人が情報を発信できる時代になりましたので、昔よりは画一的な価値観を植え付けられる事が減ったのかなと思います。

 

きわどいコレクション、ランジェリーラブ、今夜も一人Lonely playという歌詞もあります。Lonely playはオナニー、マスターベーションの事ですね。こういう事を歌ってしまえる桜井さんが凄いですね。因みに94年に桜井さんが笑っていいとも!のテレホンショッキングに出ています。そこで、北海道のススキノでの体験を言ってましたね。

 

個人的には、この曲の歌詞は、メディアや大企業などが宣伝してくるお金で買える物質的な価値ではなく、何かに夢中になって生きていこうと訴えているのかなと思います。

 

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